Kamakura N House （鎌倉N邸）
丘の上のモコハウス（MoCo House)
敷地は神奈川県鎌倉市。
東と北に擁壁が迫るが、西側に開けた造成地。
形状は三角形に変形しているが、面積が270㎡と余裕のある敷地条件です。
今回のプロジェクトはコストに制約があるので、僕達が企画しているローコストの"MoCo House"（Moving Container House)を、提案します。
MoCo Houseのコンセプトは、
1、ISO規格の海上コンテナを使用して、ローコストで移設可能な家をつくる。
2、コンテナには、浴室やトイレなどの水廻り、ベッドルーム、クローゼットなど、比較的壁面の必要な空間を組み込み、工場で内装や設備を施工した状態（プレファブリケーション）で、現場に搬入する。
3、閉鎖的なコンテナの空間（従空間）に対して、開放的な空間（主空間）を設け、空間に変化を持たせる。
4、大地を傷めないような、最小限の基礎とする。
配置計画は、まず東と北西の敷地境界線に沿って、4基のコンテナを設置。
そして、その間に3ｍグリッドで奥行き6ｍの居住エリアを設定。
居住エリアは鉄骨の架構による開放的な空間（主空間）とします。
このように主空間を、コンテナで挟みこむ構成にすると、外壁や屋根の面積が少なくなり、コンテナが耐震コアになるので、ローコストで耐震性が高い合理的なプランとなります。
玄関は前面道路からの階段に隣接した、北西のエリアに設定。
そしてリビングには、吹抜けと2層分の開口部と薪ストーブ。
さらに、庭につながるウッドデッキのテラスも設けましょう。
吹き抜けに面した2階はフリースペースとし、様々な用途に対応します。（もちろん、間仕切って個室にすることも可能です。）
外部の仕上げは、屋根はガルバリウム鋼板、外壁は押出し成形セメント板とします。
外部に露出するスチール部材は、すべて溶融亜鉛メッキ処理を施し、防錆します。
MoCo Houseは、住宅を自分のステイタスとしてではなく、住むための道具として考えている方のための住宅です。
家族の生活を陰で支えてくれ、家族とともに年月を重ねられるような、家になってくれればと思います。
